ドームふじだより No. 4
−越冬交代−


 ドームふじ観測拠点では1月24日より44次ドームふじ越冬隊8名だけの越冬が開始されていましたが、2月1日の昭和基地の越冬交代に合わせて、2度目のお祝いをしました。写真は食堂棟に全員集合したところです。食事は素材のすべてが冷凍ですが、調理担当隊員が毎回腕によりをかけて作ってくれます。この日のメインは毛蟹。けがに負けないようにとの願いを込めて食べつくしました。ご覧のように日本社会のしがらみからはしばらく開放されるので、髪型、髪の色も自由になってきています。


祝!越冬交代!

ドームふじだより No. 5
−食糧搬入−


 越冬準備の大事な仕事のひとつに食糧の基地内への搬入があります。運んできた食糧は写真の後方に写っている箱型そり4台分、約10トンです。全員作業でそりから下ろし、仕分けをして基地内に搬入します。どうしても凍らせたくない物資は雪上車の中に入れて運びますが、そりに載っているものは肉も魚も野菜もしょうゆも酒も・・・
 もちろんすべてが凍っています。この日の気温は‐42.8℃、気圧が低くて空気が薄いので少し動くと息切れがしますが、こんな環境でも「作業は安全に楽しく」をモットーに頑張っています。


全員作業で食糧を整理

ドームふじだより No. 6
−雪取り作業−


 ドームふじの周りは見渡す限り雪ですが、寒いので自然の状態での水は存在しません。基地で使用する水はすべてこの雪を溶かして作らなければなりません。雪取り作業は発電機の排煙が及ばないきれいな場所で雪を掘り、そりに載せて運びます。運んだ雪は雪投入用シューター(写真1で雪を入れている黒い筒)に投入します。このシューターは造水槽の近くに伸びていて、下に置いたプラスッチック製のコンテナーに雪が入ります(写真2)。雪が貯まったら造水槽に投入します(写真3)。造水槽にはお湯が循環していて雪が溶ける仕組みです。このように水は大変貴重なので、24時間循環式の風呂には毎日入れますが使って良いお湯はひとり洗面器2杯までと決まっています。8人交代で回ってくる当直の日には洗髪、洗濯機による洗濯が許可されています。水の1人当たりの平均使用量は1日40〜50リットルです。


写真1 シューターに雪を投入


写真2 基地内で雪を受ける


写真3 造水槽に雪を投入