ドームふじだより No. 53
−テレビ電話−


 9月19日に第2回家族会(隊員の留守家族の親睦会)が開催され、会場とテレビ電話が繋がりました。日頃、電話や電子メール、写真のやりとりなどは可能ですが、10か月ぶりに家族や恋人と再会(!)したテレビ電話には格別のものがありました。


テレビ電話に照れる栗崎隊員

ドームふじだより No. 54
−ミニトマト−


 ドームふじ基地でついにミニトマトが収穫されました(写真1)。プラスチック製のコンテナに支柱を立てて上に蛍光灯を付け、周囲をビニールで覆った簡単な装置を作り、水耕栽培用の肥料で種から育てました(写真2)。結実したのは初めての快挙だと思います。大きさは直径1cm程しかなく、これ以上は成長せずに熟してしまいましたので、メスで8等分して皆で食べました(写真3)。ほんのわずかな量でしたが、きちんとトマトの味がしました。前回の昭和基地での越冬の時にも栽培したのですが、始めは花が咲いても実が全然なりませんでした。変だなぁと考えているうちに、基地には虫が全くいないことに気が付き、指でひとつひとつの花を触って受粉したところ実るようになりました。日本では虫の存在など意識しなくても実がなりますが、こうした環境にいると、太陽、水、土、生き物など、自然の恵みのありがたさをしみじみと感じます。


写真1 実ったミニトマト


写真2 栽培装置


写真3 8等分されたミニトマト

ドームふじだより No. 55
−マスト完成−



 3000mの深さまで氷床を掘削するドリルは全長が12m以上あります。これを吊り下げるためのマストの建設が終了しました(写真1)。雪上車を始めとする重機類は-60度以下の低温では動かせないので、重いマストも人力で運びました(写真2)。写真3は新掘削場に搬入して組み立てが終わったマストです。奥に見える支点の部分から向こうに約5m、手前に約9mあり、中央に見える門型のホイスト(小型起重機)で起立させたり、転倒させたりします。写真4は以前に手堀で造成した深さ10mのピットの蓋を開けて、中にマストを下ろしたところです。ピットの底の流し台のようなものの中央に開いている穴の中に、吊り下げたドリルを挿入して掘削していきます。写真5は写真1の反対側から撮影した起立したマストの上部です。次の作業は組み立てたドリルをここに吊り下げることで、45次夏隊がやって来てその調整が完了すればいよいよ掘削開始です。(写真協力:亀田隊員)


写真1 マスト完成


写真2 人力で搬入


写真3 完成したマスト


写真4 ピット内部


写真5 直立状態